人気ブログランキング | 話題のタグを見る

オギヨディオラは韓国の舟漕ぎの掛け声。1958年生まれのオヤジが趣味という数々の島々をたゆたいながら人生の黄昏に向かっていく


by mihira-ryosei
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

社会派日本映画はどこへ行った? 『人間の壁』山本薩夫監督を観て

社会派日本映画はどこへ行った? 『人間の壁』山本薩夫監督を観て_e0065380_372759.jpg 
 一昨日の日曜日、京都文化博物館で、社会派映画監督山本薩夫特集を観た。『人間の壁』、石川達三の新聞連載小説を映画化したものである。
 今の日本映画に「社会派」というカテゴリーがあるのかどうかわからない。とにかくこの映画、1959年のもので、教職員組合運動と小学校教育がテーマである。このような映画が、普通の映画館でロードショーされ、たくさんの観客を集めていた時代をリアルに想像することは難しい。政治的であることがあたりまえの時代だったのだ。政治的ではあるが、美しさも、たくましさも、貧しさも、絶望もその時代に撮った本物の映像なのだ。こうしてみると、昨年僕が絶賛した「ALWAYS 三丁目の夕日」は、歴史博物館にある単なる美しいだけの昭和にすぎないのかとさえ思えてしまう。
 1959年の香川京子、宇野重吉、宇津井健、沢村貞子、三ツ矢歌子、高橋昌也、殿山泰司、菅井きん、小沢栄太郎、東野英治郎、伊藤雄之助・・・、彼らは当時何を思い、どう演じようとしていたのか。 
 これから、『乳房を抱く娘たち』、『傷だらけの山河』、『にっぽん泥棒物語』(超オススメ!)、『証人の椅子』が続々上映される。なんと常設展チケット500円で
<写真左から 宇野重吉、香川京子>
by mihira-ryosei | 2006-02-14 01:17 | 映画・音楽