オギヨディオラは韓国の舟漕ぎの掛け声。1958年生まれのオヤジが趣味という数々の島々をたゆたいながら人生の黄昏に向かっていく


by mihira-ryosei
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 今回も映画。しかも、韓国映画2作。どちらも、ムン・ソリという凄い女優が主演である。この女優のことを語る資格は、僕にはまだない。なにより「オアシス」を観ていない。「ペパーミント・キャンディー」、「大統領の理髪師」は観ていながら、彼女の存在を強く認識していない。でも、この2作で僕は、すっかりムン・ソリが大好きになってしまった。

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 「家族の誕生」は、オムニバス風に3つの物語を描きながら、最後に、「家族」を織り上げていく。家族は血のつながり、でも血のつながりとはなんだろう。他人は血がつながっていない。でも血がつながっていないとはどういうことだろう。人間として、ともに生き、ともに暮らすということと、家族であること、他人であることは、どう関係しているのだろう。姉(ムン・ソリ)と弟、弟の年増の愛人、弟の年増の愛人の元亭主と夫人の間に生まれた女の子。4人の物語。裕福な家庭を持つ男性の愛人であり、男の子を産みながら貧しい行商をしている母、その母に反発する娘、母の病死によって、残された男の子と娘。3人の物語。そして、大学生に成長した男の子と女の子が出合う恋の物語。ひとりひとりのキャラクターが実に面白い。それにしてもこの映画でも、韓国映画らしく、食べるシーンが多いこと、多いこと。泣きながら、笑いながら、怒りながら、沈黙しながら、孤独をかみしめながら、食べる、食べる。
 とっても素敵なラストあたりで、ムン・ソリのセリフがいい。
 「人生、なにがあっても、食べて、生きていくものなのよ」
 「家族の誕生」というタイトルは、ジンワリ深い。
 DVDのレンタル期間中、2回みた映画はこれがはじめてである。

 <監督 キム・テヨン 出演 コ・ドゥシム、ムン・ソリ、オム・テウン 2006年>

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 「私たちの生涯最高の瞬間」は、実話スポーツ物語。アテネオリンピックで銀メダルを獲得した韓国女子ハンドボールチームの物語である。「アジュマ」(おばさん)、古参の選手たちが、チームを再建していく話である。ここではムン・ソリは、国家代表選手としての栄光をもちながら、ダメ亭主に苦労する子連れ女性を演じている。借金を肩代わりしてくれるという誘いに、ふたたび選手として復帰する。それぞれのアジュマ達のふてぶてしい生きざま、友情がいい。
 <監督 イム・スンレ 出演 オム・テウン、ムン・ソリ、キム・ジョンウン 2007年>
 
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 どちらの映画も韓国人特有のむき出しの喜怒哀楽表現によって、対立・衝突・葛藤が圧倒的な迫力をもっており、そのことによってこそ、見事なドラマとして成立している。2作とも韓国映画としての魅力に溢れているといえよう。
by mihira-ryosei | 2008-10-17 22:33 | 映画・音楽
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 阪神は、ほんとに負けてしまった。しばらくは、新聞も、テレビも見たくないというそんなあなたに・・・というわけではないのだけれど。
 今年観た映画の中で、もう一度みたい映画と言えば、これ。「ONCE ダブリンの街角で」かな。静かな映画。じんわりじんわり、いつのまにか心の中に棲みついて、今でも懐かしくなる。ついにサントラ盤を買ってしまった。
 この映画は、恋人と別れ、年老いた父親と掃除機の修理なんぞをしている、貧乏なストリートミュージシャンの男とチェコから移民してきた夫と別居中、貧乏生活なれど、ピアノを弾く子連れ女性との愛の物語である。彼女との出会い、ふれあいを通して、彼はストリートから仲間と彼女を伴ってスタジオに入り、1枚のアルバムをつくりあげ、ロンドンに旅立っていくという話。二人が過ごすシーンひとつひとつが、アイルランド・ダブリンの街角も自然に溶け込んで美しい。男性のオヤジ、英語の不自由な女性の母親、ストリートミュージシャンたち、移民労働者たち・・・・。この映画に登場する人物で、裕福そうな人はほとんどいない。しかしかれらが、風景の中で醸し出す穏やかさは何だろう。映画に浸っていたいと思わせるものは何だろう。

 なにより音楽がいい。歌がいい。主演の男性・グレン・ハンサーは、アイルランドの人気バンドThe Flamesのメンバー。ボディにまで穴のあいたオンボロのアコースティックギターを響かせながら歌う曲は、イケます。かっこいい。監督・脚本のジョン・カーニーもそのバンドのメンバーらしい。また、チェコ女性役のマルケタ・イルグロヴァもミュージシャン。彼女のピアノと歌声も、独特の陰影があって魅力的である。
 ぜひ、聴いてほしい。
by mihira-ryosei | 2008-10-11 23:27 | 映画・音楽