韓国紀行07夏ソウル三昧5テンジャン&ピビンパップ付
2007年 08月 25日
幻惑と誘惑の魔窟 長安古美術商街
そこは、地下鉄5号線、踏十里(タプシムリ)駅から、徒歩ほどなく、のところにある。韓国骨董の宝庫にして、あくまでもいかがわしいガラクタの密集庫、チンチャ(本物)かカッチャ(贋物)か、幻惑と誘惑の魔窟、長安古美術商街(チャンアンコミスルサンガ)である。古い雑居ビルが3棟ある。ここへはじめて来て、小さな李朝の壺を買ってから、9年になろうか。4度か、5度は訪れている。今回は、陶磁器というより、膳に興味があった。
いきなり、入った店では、店主がしゃがんで、床に俵壺並べてブラシで磨いている、と思いきや、よく見ると赤土のようなものを水に溶かして擦り込んでいる。そんな露骨に偽物をつくらなくてもいいじゃないか。この店、贋物の専門店、昔にも来たことがあるような気がした。
ここの店主によれば、最近は、韓国オリジナルの品が払底して、中国モノを、韓国モノと偽って売っている業者が多いそうだ。この古美術商街も多くが、中国モノだという。だから、贋物を買えというのはそれはそれで変だな。ただ、それは他の店でもよく聞いた。当然、中国ものは仕入れ値が安いので、利益が大きい。仁寺洞(インサドン)では、堂々と良い中国モノを売っている店もあるのだが、たいがいは曖昧に売られているようだ。今回は、陶磁器狙いでないからいいけど。
ただし、李朝の膳は、なかなかの人気で、「オリジナル」は相当高いそうで、50万ウォンを下る安いものは、「直し」と考えた方がいいとのこと。民具のたぐいも油断ならない。そうか、今、円は安いし、50万ウォンともなると、きついなあと思いながら、ある店で、目にとまったのが、桐の硯床である。昔、韓国の貴族、両班(リャンバン)が筆や、硯や、水滴、紙を収納していたもの。膳と違って、こういうものは庶民が使うものじゃないから値打ちがあるというのが、店のPR。はっきり言って、気に入った。もうひとつ、一枚板で、台の部分も彫り込んでつくった手ごろな餅台とあわせて、苛烈な値切り交渉をして、手に入れた。
家に帰り、梱包を解くまで、不安の念が離れなかった。とんでもないガラクタではないだろうか。なんだかんだいっても、店が暗かったしな、あ~あ、また失敗したか・・・・・。
今はというと、すっかり大切な部屋の風景になっている。眺めていると、なんとなく落ち着く。そんなだから、魔窟通いはなかなかやめられない。
旅の料理5 テンジャン&ピビンパップ
江南(カンナム)の教保(キョボ)生命ビルの裏側一角にあるこの店は、昔から僕のお気に入りである。今回、久しぶりに訪ねてみた。シゴレテンジャンつまり田舎味噌汁が売り。醗酵しすぎてすえたようになってしまった香り、とろっとした食感、濃厚な味が魅力である。それに、ケランチム(茶碗蒸し)がつく。そして、ビビンパップ。ステンレスの器に、底にサンチュなどの生野菜を敷き、さらに、キムチなどのおかずを入れ、ご飯を放り込み、ごま油を注ぎ、コチュジャンを加え、ぐだぐたグダグダひたすらかきまわす。味噌汁も、たらたらいれてみたりなんかしちゃったりして~~~。
おいしい。これで5000ウォンです。反則です。
そこは、地下鉄5号線、踏十里(タプシムリ)駅から、徒歩ほどなく、のところにある。韓国骨董の宝庫にして、あくまでもいかがわしいガラクタの密集庫、チンチャ(本物)かカッチャ(贋物)か、幻惑と誘惑の魔窟、長安古美術商街(チャンアンコミスルサンガ)である。古い雑居ビルが3棟ある。ここへはじめて来て、小さな李朝の壺を買ってから、9年になろうか。4度か、5度は訪れている。今回は、陶磁器というより、膳に興味があった。
いきなり、入った店では、店主がしゃがんで、床に俵壺並べてブラシで磨いている、と思いきや、よく見ると赤土のようなものを水に溶かして擦り込んでいる。そんな露骨に偽物をつくらなくてもいいじゃないか。この店、贋物の専門店、昔にも来たことがあるような気がした。
ここの店主によれば、最近は、韓国オリジナルの品が払底して、中国モノを、韓国モノと偽って売っている業者が多いそうだ。この古美術商街も多くが、中国モノだという。だから、贋物を買えというのはそれはそれで変だな。ただ、それは他の店でもよく聞いた。当然、中国ものは仕入れ値が安いので、利益が大きい。仁寺洞(インサドン)では、堂々と良い中国モノを売っている店もあるのだが、たいがいは曖昧に売られているようだ。今回は、陶磁器狙いでないからいいけど。
ただし、李朝の膳は、なかなかの人気で、「オリジナル」は相当高いそうで、50万ウォンを下る安いものは、「直し」と考えた方がいいとのこと。民具のたぐいも油断ならない。そうか、今、円は安いし、50万ウォンともなると、きついなあと思いながら、ある店で、目にとまったのが、桐の硯床である。昔、韓国の貴族、両班(リャンバン)が筆や、硯や、水滴、紙を収納していたもの。膳と違って、こういうものは庶民が使うものじゃないから値打ちがあるというのが、店のPR。はっきり言って、気に入った。もうひとつ、一枚板で、台の部分も彫り込んでつくった手ごろな餅台とあわせて、苛烈な値切り交渉をして、手に入れた。
家に帰り、梱包を解くまで、不安の念が離れなかった。とんでもないガラクタではないだろうか。なんだかんだいっても、店が暗かったしな、あ~あ、また失敗したか・・・・・。
今はというと、すっかり大切な部屋の風景になっている。眺めていると、なんとなく落ち着く。そんなだから、魔窟通いはなかなかやめられない。
旅の料理5 テンジャン&ピビンパップ
江南(カンナム)の教保(キョボ)生命ビルの裏側一角にあるこの店は、昔から僕のお気に入りである。今回、久しぶりに訪ねてみた。シゴレテンジャンつまり田舎味噌汁が売り。醗酵しすぎてすえたようになってしまった香り、とろっとした食感、濃厚な味が魅力である。それに、ケランチム(茶碗蒸し)がつく。そして、ビビンパップ。ステンレスの器に、底にサンチュなどの生野菜を敷き、さらに、キムチなどのおかずを入れ、ご飯を放り込み、ごま油を注ぎ、コチュジャンを加え、ぐだぐたグダグダひたすらかきまわす。味噌汁も、たらたらいれてみたりなんかしちゃったりして~~~。
おいしい。これで5000ウォンです。反則です。
by mihira-ryosei
| 2007-08-25 22:43
| 韓国なんでも